· 

白夜と花!夏のアラスカ

9月にアラスカプライベートツアーを催行するのですが、今回はその下見を兼ねた旅。

6月のアラスカはハイウェイ沿いや線路まで高山植物だらけで、山肌は多くの残雪により美しさが際立ち、夏の極地は予想を遥かに超えた素晴らしい世界でした。

 

 

今回は下見なのでテント泊で予算を抑えましたが、初日と最終日だけはホステル泊。世界各国からの旅人、老若男女が同じ屋根の下で部屋も色々な人と一緒です。初日はガスカートリッジや熊スプレーなどをアウトドアショップで、また米や調味料など店と生活で必要な食品類をスーパーで買い出しをしました。

 

 

2日目はアンカレッジから約2時間の距離のマタヌスカ氷河へ。道中の名も無き山がとにかく一つ一つデカく、素敵すぎて見惚れてしまいます。
この時期のアラスカは白夜なので、夜中の0時を回っても暗くなりません。

印象としてはアラスカの山々は前山(低山)が無く、川や原野からいきなりピークまで迫り上がってる感じなので、麓からの標高差インパクトがすごい。

 


マタヌスカ氷河から5時間ほど運転し、タルキートナという村の川沿いにテントを張りました。

 

 

タルキートナは観光名所でデナリ国立公園の入り口でもあります(と言ってもデナリ国立公園は四国ほどの大きさがあるので本当に端っこ)
3枚目の写真は朝食で作ったトルティーヤ。スーパーで買ったトルティーヤにグリルしたポークと野菜たっぷり。

 

 

 

3日目はタルキートナからデナリ国立公園のパークエントランスのキャンプ場へ移動。道中の光景は既に何もかもスケールが大きい。

 

 

 

今回は蚊帳付きの大型テントにしたのでテント設営を終え、9月に宿泊するエントランスから近い街、下見兼ねてヒーリーへ買い出し。

 

 

買い出しの道中も絶景なのでなかなか進めない。

 

 

ハイウェイ沿いにもお花畑に目を奪われついつい車を止めてしまう。

 

 

郊外でよく見かけた『Three bears』というスーパーで食料品とアルコールを買い物。夕食は肉と野菜の鉄板焼き。大自然の中でDinner美味い!!
 長時間、長距離運転後にテント設営して買い出しして自炊して呑んで、、、何時になっても暗くならないので日本では有り得ないくらい置きっぱなしで行動してしまい、ペース配分が難しい。 外が全く明るくても明日のために寝るという感じです。

遠くに響く鳴き声、テントの近くを通り過ぎる野生動物達の気配、、、アラスカの自然をより肌で感じながら眠りにつくキャンプ生活は、初めてなのに何故か大きな安心感を感じます。

 

 

4日目はキャンプ場から15マイル先、マイカーで入れる最終地点Savageまで車で行き、Savageアルパイントレイルを歩きました。
先ずは駐車場までの光景。遥か彼方まで続くツンドラの大地を自分の運転で走るのはとてつもなく幸せでした。

 

 

到着すると駐車場は満車でしたが10分ほどで空き、いよいよ登山開始。

 

 

歩き始めて直ぐに岩場が出てきますが岩場初心者でも問題ないレベルです。

 

 

ちょっと登ると視点も上がり雄大な光景が広がります、

上の写真の砂煙はSavageより更に奥へと向かうシャトルバス。

 

 

絶景の中を一歩一歩登る幸せ。

 

 

標高は高くないのに多種の高山植物だらけ。

花が凄すぎて写真を全部載せてたら切りがありません😅

コースは緩急メリハリがあり、全般的に大展望です。



Savageアルパイントレイルは9月には予定してなかったけれど、あまりに素晴らしかったので行程に入れることにしました。

 

 

トレイルの途中ではホッキョクジリスがあちらこちらに現れ目の前まで来たり、下山後はキャンプ場へ戻りシャワーを浴びて外に出ると、ウサギさんが遊びに来たり、テントの前で食事をしてるとリスたちが周りをチョコチョコ歩き回って、動物たちにとっても楽園。
 でもリンゴを手で持って食べてる子も居たので、食べ物の管理だけはきちんとしなければなりませんね。



四国ほどの面積のデナリ国立公園、5日目はシャトルバスを利用し現在入れる最奥の42マイル地点まで。



Savageリバーより先はダートなので砂埃を上げながらバスはゆっくり進みます。



生まれて初めて見たトナカイ『カリブー』 
飛沫を上げながら雪渓を疾走し大きなツノで何か会話をしてるように見えます。



最終地点でバスを降りました。ここからバスでも戻っても良いし、この先へ歩いて好きな所でバックカントリーキャンプをする人たちも居ます。


僕たちはここから歩いて暫く戻ってみました。

 

 

下見をした結果、予定してた山は流れの速い渡渉から始まり、あちこちに崩落がみられたので危険と判断し予定から外しました。

1DAY passを買うと好きな所で何度でも乗り降り自由なので、途中でバスを止めてバスセンターまで帰り、予定には無かったホースシューレイクトレイルを歩いてみることにしました。


トレイルヘッドは何とアラスカ鉄道の踏み切り。線路を歩いて森の中のトレイルに入ります。



歩き始めて程なく、トウヒの木々の隙間から何とも美しい湖が見えてきました。



トレイルは湖畔を一周します。



湖畔まで下りると、お母さんムースと子供が居ました。
ゆっくりと流れる時間の中に佇むその姿は優雅で美しく神々しささえ感じました。




湖の周辺もお花たちのパラダイス。



トレイルを終えてアラスカ鉄道のデナリ駅へ行ってみると、何と憧れのアラスカ鉄道がたまたま15分後に到着するというので待機!

大地を轟かせながら現れた巨体。 厳しいアラスカの大地を人々の夢を載せて走るその姿は誇らしげで、森から現れた瞬間、胸が熱くなりました。



世界中の人々を載せ、物資を載せ広大なアラスカを南北に走るアラスカ鉄道。

巨大な野生動物の鳴き声にも聞こえる大きな汽笛が山々に響くと、高山植物が咲く線路をゆっくりと走り出しました。

1週間後に独立記念日を控えたアメリカ国旗に応援されるかのように、アラスカ鉄道は大きな山脈の中へ消えていきました。

まさにアメリカンドリーム。この巨体にいつか乗ってみたい。


この日の夜遅く、遠くの山々に響くアラスカ鉄道の汽笛で目を覚まし、ツンドラの大地に響く枕木の音に大きな安心感に抱かれ、夢見心地でまた眠りに着きました。

 

 



翌日はデナリ国立公園を離れフェアバンクスへ向けて更に北上!|

フェアバンクスから更に北へ100キロ『チェナ温泉リゾート』のキャンプ場で一泊しましたが、デナリ国立公園があまりに素晴らしかったので人工的な施設には正直あまり魅力を感じませんでした。

本当ならフェアバンクスから北極海まで続くダルトンハイウェイでユーコン川まで北上したかったのですが、今回のレンタカーはダート道(未舗装の道路を走ってはいけない決まり)の車だったので諦め、チェナ温泉リゾートに一泊した翌日には予定を変更し、アンカレッジより南に位置するキーナイフィヨルド国立公園まで南下することにしました。

フェアバンクスから南下すること1時間、再び山火事が起きてファイヤーマン達が作業をするため途中で30分ほど通行止め。

フェアバンクスから7時間でアンカレッジに入ったのですが先を急ぐのでスルーして、そのままキーナイ半島へ。
ここの国道はアラスカ1美しい光景と言われるだけあり、海沿いの絶景の中を走ります。

海沿いの道から壮大な谷へ入ると無数の美しい氷河湖が。
この時に気がついたのですが、独立記念日が近く釣りシーズンに入ったキーナイ半島は何処のキャンプ場も一杯。
ロケーションと条件に合うキャンプ場を探すのに何時間も何十キロも走り回りテントを貼り終えたのが21時・・・白夜で暗くならないお陰もあり

、この日の走行距離は1000キロ。流石に腰も首も肩も凝り固まってしまいました。

翌日は半島の先端にあるリゾート地パーマーまで片道3時間かけて往復。

この町では桟橋のレストランでランチ、郵便局、本屋で買い物など今までとは違った楽しみ方を満喫しました。

旅も終盤になり疲れも溜まってる頃でしたが、入江、湖、湿地帯、氷河、川、存在感のある山々と、道中の名も無き場所でも景色の変化が素晴らし過ぎて長距離移動に飽きることなく、何度も車を止めては撮影大会になりました。

2ヶ月後の9月にもアラスカを再訪する事になるのですが、残雪が山々の立体感を際立たせる6月の風景は後から思い返してもこの時期にしか見られない特別な物でした。

 

2連泊したキャンプ場での2日目はイグジット氷河へ。昨日のパーマーとは半島の反対側ですがキャンプ場からは車で1時間ほど。

当然ですが、氷河の定義が一致してるだけの日本の小さな氷河とは迫力が違います。
ただ、温暖化の影響でこの数十年で何キロも後退してるので、間近で見るには往復9時間の登山が必要となります。
今回は9月にも歩く小一時間のルートを下見兼ねてトレッキング。

キャンプ場に戻ると最後のキャンプ飯を作り乾杯。
明日はアンカレッジに戻り、初日と同じドミトリーに宿泊するのでキャンプ場で過ごす夜は今日が最後。

 

翌日はテントを畳みアンカレッジに戻りましたが、往路では山にガスが掛かって良く見えなかったので、同じ道とは思えないほど道路沿いの景色が素晴らしくなかなか進めません。

トイレ休憩で寄ったレストエリアの駐車場の景色がこれですもん❤️
まるで道路のすぐ横に剱岳がそそり立ってるようなインパクトですが、これも残雪が山の格好良さを際立たせてます。

 

 

日本で言えばまるで北アルプスの中を雲の平から穂高へ永遠と走ってる感じとでも言いましょうか。とにかく山の一つ一つがデカくて遥か彼方まで折り重なり最終地点が見えない、、正直ここまでとは想像してなかったので最後の最後まで全く飽きませんでした。

 

 

アンカレッジのドミトリーに戻ると、オーナーのドーソンとニワトリ、初日に一緒に楽しい話を聞かせてくれた常連さんが出迎えてくれ最後の夜はスーパーで買い出しした惣菜とビールで庭で乾杯。

12日間、毎日がとても濃い内容と感動の連続で時間の感覚が麻痺してしまい、あっという間だったのか長かったのかさえフワフワした感覚に包まれ眠りにつきました。

今回は下見を兼ねていたので節約のためにテント泊でしたが、大地に直に寝るキャンプでしか味わえない魅力があるので、アラスカで自然との一体感を全身で感じられたのは本当に良かったです。 大自然の中に限っては『貧乏=心が豊かになる』体験が出来ます。

昔、アリゾナ州やユタ州の大自然の中でテントを担いで放浪の旅をしていた頃の宝物のような日々を懐かしく思い出しもしました。

長旅の最後は普段なら少し寂しい気持ちになったりもしますが、2ヶ月後にまた訪れるので、秋にはどんな光景に変わってるのかワクワクしながら帰国路につきました。